📖 ｳｪﾙｷﾞﾘｳｽ 『農耕詩』

『マルコによる福音書』を中断します。
ちょっとこのブログの趣旨にそぐわない…(笑)
その代わりに、ウェルギリウスの『農耕詩』を読んでゆこうと思います🙂

そもそも、ウェルギリウスって誰？？ですよね。
こんな人です → ウェルギリウス (ｳｨｷﾍﾟﾃﾞｨｱ)

ウェルギリウスといえばローマ建国神話を描いた『アエネーイス』が代表作ですが、ここでは『農耕詩』 “Georgica” (ｹﾞｵﾙｷﾞｶ) を読んでゆこうと思います。
日本語訳が”西洋古典叢書”に入っています。

ウェルギリウス 『牧歌 / 農耕詩』 （小川 正廣 訳）／京都大学学術出版会

この訳書も手元にあるんですけど、参考にさせていただきながら独自に訳してゆこうと思います。
ご興味のある方は訳し方の違いをお楽しみいただくのも乙かと思います^^

『農耕詩』は４部構成で、第１歌～第４歌まであり、それぞれ560行前後の詩行からなってます。
ということは、全部で2240詩行（正確には2188詩行です）。
この研修期間中に訳し終えることは、、、まぁ出来ないですね。
なので、第１歌を読み切れたらいいなぁという程度で、ゆる～く始めたいと思います^^

面白いですよ～
カラスノエンドウとか、ヤエムグラとか、畑でよく見る草の名前が出てきたりします。

この作品は詩なので韻律（リズム）があります。
詩は訳すとリズムが失われてしまうというところがあります。
一行一行読みを振ってゆきますね。
この機会にぜひラテン詩を音読してみてください。

『農耕詩』はダクテュロス調六歩格という詩行で書かれています。
“ダクテュロス”というのはリズムの名前で、「タンタタ」というリズムです。
一詩行はこの「タンタタ」×6で構成されます。
だから”六歩格”。

ラテン語の読みは基本的にローマ字読みでオーケーです。
ラテン語はローマの言葉ですから^^

この「タンタタ」のリズムは「タンタン」に置きかえられることになってます。
「タタ」と「タン」は同じ長さだから別に置き換えてもいいよね～ということです。

たとえば、第１歌の第１行目

1 Quid faciat laetas segetes, quo sidere terram

は

Quíd fáci/at láe/tās sége/tēs, quô / sîdere / térram

というような韻律構成になっていて、

ｸｨﾄﾞ ﾌｧｷ/ｱﾄ ﾗｴ/ﾀｰｽ ｾｹﾞ/ﾃｰｽ ｸｫｰ / ｼｰﾃﾞﾚ / ﾃｯﾗﾑ

と読みます。（アクセント記号のあるところにアクセントを置きます）
リズムで言うと、

ﾀﾝ　ﾀﾀ/ﾀﾝ　ﾀﾝ/ﾀﾝ ﾀﾀ/ﾀﾝ ﾀﾝ / ﾀﾝﾀﾀ / ﾀﾝﾀﾝ

という感じ。
ややこしい。。
この辺にしときます。。。(笑)

それでは 『マルコによる福音書』 改め ウェルギリウス『農耕詩』 をぼちぼち読んでゆこうと思います。
訳だけでもお楽しみいただけるかと思います。

それでは気長にお付き合いくださいませ^^